38-04_建物と土地を一括で購入している場合の建物の取得価格

 

【質疑内容】

建物と土地を一括で購入している場合の建物と土地の取得価額の区分の方法について説明してください。

 

【回答内容】

建物の償却費相当額の計算に当たり、マンションなどのように建物と土地を一括で購入している場合は、その取得価格を建物の取得価格と土地の取得価格に区分する必要がありますが、この場合の各々の取得価格は、次のように区分し計算することができます。

1 購入時の契約において建物と土地の各価格が区分されている場合

契約書等に建物の価格と土地の価格が記載されている場合には、その価格により区分します。

なお、契約書等に区分された建物の価格が記載されていない場合でも、その建物に課税された消費税額が分かるときには、土地に対しては消費税は課税されないため、消費税率から逆算して建物の取得価格を計算することができます。

2 購入時の契約において建物と土地の各価格が区分されていない場合

原則として、建物と土地の購入時の時価の割合で区分します。

なお、この場合の区分方法として、建物の標準的な建築価額表を基に計算しても差し支えありません(具体的な計算方法や建物の標準的な建築価額表は、国税庁のホームページに掲載されています。)。

(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/syotoku/joto/pdf/001.pdf)

3 建物の標準的な建築価額表を基に計算した結果が不合理なものとなる場合

上記2の建物の標準的な建築価額表を基に計算した結果が不合理なものとなる場合があります。例えば、購入時の購入価格総額から建物の標準的な建築価額表を基に計算した建物の取得価格を控除して土地の取得価格を計算すると、零又は負数となるような場合です。このような場合には、原則どおり、建物と土地の購入時の時価の割合で区分する必要があります。

この場合の区分、すなわち按分方法としては、次のような方法が考えられます。

(1) 購入時における建物の固定資産税評価額及び土地の固定資産税評価額の比率により按分する方法

(2) 購入時における建物の相続税評価額(財産評価基本通達に基づき評価した価額をいいます。以下同じ。)及び土地の相続税評価額の比率により按分する方法

(3) 購入時における近隣の地価公示地の公示価格(又は都道府県基準地の標準価格)から比準して土地の時価を算出し、購入時の購入価格総額から土地の時価を控除して建物の取得価格を計算する方法

(4) 不動産鑑定評価による方法

裁判例や裁決例においては、上記(1)の方法に合理性があると判断されたもの、上記(2)の方法に合理性があると判断されたものなど様々です。

したがって、どの方法を用いるかについては、事実関係などに即して、どの方法がより合理的であるかを判断する必要があるものと考えられます。

 

 

作成日:令和7年9月24