【質疑内容】
市街地農地や市街地山林を評価する場合の宅地に転用する場合において通常必要と認められる1㎡当たりの造成費に相当する金額について説明してください。
【回答内容】
1 関係法令等
財産評価基本通達(以下「評価通達」といいます)40《市街地農地の評価》の本文は、市街地農地の価額は、その農地が宅地であるとした場合の1㎡当たりの価額からその農地を宅地に転用する場合において通常必要と認められる1㎡当たりの造成費に相当する金額として、整地、土盛り又は土止めに要する費用の額がおおむね同一と認められる地域ごとに国税局長の定める金額を控除した金額に、その農地の地積を乗じて計算した金額によって評価する旨定めています(評価通達39《市街地周辺農地の評価》、評価通達49《市街地山林の評価》及び評価通達58-3《市街地原野の評価》においても、同様に定められています。)。
2 回答
農地等を宅地に転用するとは、農地等を建築物の建築の用に供するためにその地面や地盤の変更を行うことをいうものと解されますが、実際にはその地域、土質、造成規模、造成目的などの条件によってその内容は種々異なることとなります。
その具体的な内容としては、①宅地以外の土地を宅地化するために土地の形質を変更するために行われる整地、土盛り又は土止めに係る工事と、②造成の目的が、戸建住宅、アパート、マンション、工場、倉庫、構築物の敷地などの各用途の別により必要とされる個別の工事とが考えられます。
このうち、②の造成工事については、その土地上にどのような建物等を建築するかの個別事情に左右される部分が大きいことから各建築物に附属する費用とも捕らえることができます。
市街地農地等を評価するに当たって造成費相当額を控除するのは、市街地農地等の価額の形成要因が、農地等としての利用ではなく宅地としての利用を前提としたものであり、その要因は近隣の更地である宅地と変わりがなく、また、更地である宅地との比較においては、宅地造成費相当額分だけの格差があるものと認められることによります。
そのために通常必要とされる宅地造成費とは、どのような建築物が建築されるかにかかわらず必要とされる整地、土盛り又は土止めに要する金額を指すものと解するのが相当です(参考:国税不服審判所平成19年11月5日裁決)。
作成日:令和7年9月24日