所得税法、相続税法、租税特別措置法などでは、当初申告時に選択した場合に限り適用が可能な措置、すなわち、当初申告要件が付された措置が多数あります。
他方、国税通則法第23条第1項各号における更正の請求の事由は、「申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は計算に誤りがあったこと」により税額が過大であった場合等とされており、当初申告要件が付された措置は、当初申告時に選択がされていない場合には、「申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は計算に誤りがあったこと」には該当しないため、更正の請求によって、事後的に当初申告時に遡って当該措置を適用することはできないこととされています。
しかしながら、平成23年法律第114号による改正により、当初申告要件がある措置のうち、当該措置の目的・効果や課税の公平の観点から、事後的な適用を認めても問題がないものとして、①インセンティブ措置及び②利用するかしないかで有利にも不利にもなる操作可能な措置のいずれにも該当しない措置については、当初申告要件を廃止し、所要の書類を添付することにより事後的に更正の請求を認めることとされました。
例えば、相続税法においては、①相続税法第19条の2《配偶者に対する相続税額の軽減》、②相続税法第21条の6《贈与税の配偶者控除》及び③相続税法施行令第4条《相続税額から控除する贈与税相当額等》第2項の3つについては、当初申告要件を廃止し、所要の書類を添付することにより事後的に更正の請求を認めることとされています。
作成日:令和7年9月24日