【質疑内容】
親子など特殊関係者間で金銭貸借をする場合に贈与税は課税されるでしょうか。
【回答内容】
1 関係法令等
(1) 相続税法第9条本文は、同法第5条《贈与により取得したものとみなす場合》から第8条まで及び第3節《信託に関する特例》に規定する場合を除くほか、対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で利益を受けた場合においては、当該利益を受けた時において、当該利益を受けた者が、当該利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額(対価の支払があった場合には、その価額を控除した金額)を当該利益を受けさせた者から贈与(当該行為が遺言によりなされた場合には、遺贈)により取得したものとみなす旨規定し、そのただし書は、当該行為が、当該利益を受ける者が資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合において、その者の扶養義務者から当該債務の弁済に充てるためになされたものであるときは、その贈与又は遺贈により取得したものとみなされた金額のうちその債務を弁済することが困難である部分の金額については、この限りでない旨規定しています。
(2) 相続税法基本通達9-10《無利子の金銭貸与等》本文は、夫と妻、親と子、祖父母と孫等特殊の関係がある者相互間で、無利子の金銭の貸与等があった場合には、それが事実上贈与であるのにかかわらず貸与の形式をとったものであるかどうかについて念査を要するのであるが、これらの特殊関係のある者間において、無償又は無利子で土地、家屋、金銭等の貸与があった場合には、相続税法第9条に規定する利益を受けた場合に該当するものとして取り扱うものとする旨定め、そのただし書は、その利益を受ける金額が少額である場合又は課税上弊害がないと認められる場合には、強いてこの取扱いをしなくても妨げないものとする旨定めています。
2 回答
(1) 親子など特殊関係者間における金銭の貸借は、その貸借が、借入金の返済能力や返済状況などからみて真に金銭の貸借であると認められる場合には、借入金そのものは贈与とはなりませんが、その借入金が無利子などの場合には利子に相当する金額の利益を受けたものとして、その利益相当額は、贈与として取り扱われる場合があります。
なお、実質的に贈与であるにもかかわらず形式上金銭貸借としている場合や、いわゆる「ある時払いの催促なし」とか「出世払い」というような貸借の場合には、借入金そのものが贈与となります。
(2) 贈与と認定されないためにも、親子など特殊関係間における金銭の貸借をする場合には、金銭消費貸借契約書(又は借用書)などを作成しておくことをお勧めします。
当該金銭消費貸借契約書には、①貸借する金額、②利息、③返済方法及び④返済計画など、金銭消費貸借契約において重要な事項を取り決めた上で、その内容を記載してください。
なお、例えば、借入者が毎月10万円を返済するという返済計画としたとしても、専業主婦など無職無収入であるとすれば、いわゆる「絵に描いた餅」となりますので注意してください。
作成日:令和7年9月24日
