相続税の納税地、すなわち、相続税の申告書の提出先は、被相続人の死亡の時における住所地を所轄する税務署であることは、多くの方が知っていることと思いますが、相続税法本法では、次のとおり、相続人の住所地等をもって、その納税地とする旨規定しています。
相続税法第62条《納税地》第1項は、相続税は、同法第1条の3《相続税の納税義務者》第1項第1号、第3号若しくは第5号の規定に該当する者については、この法律の施行地にある住所地(この法律の施行地に住所を有しないこととなった場合には、居所地)をもって、その納税地とする旨規定しています。
また、相続税法第62条第2項は、同法第1条の3第1項第2号若しくは第4号の規定に該当する者及び同条第1項第1号、第3号若しくは第5号の規定に該当する者でこの法律の施行地に住所及び居所を有しないこととなるものは、納税地を定めて、納税地の所轄税務署長に申告しなければならない旨規定し、その申告がないときは、国税庁長官がその納税地を指定し、これを通知する旨規定しています。
それでは、相続税の納税地について、どこに被相続人の死亡の時における住所地と規定されているかというと、実は、相続税法の附則第3項で、次のとおり規定しています。
相続税法の附則第3項本文は、相続又は遺贈により財産を取得した者の当該被相続人の死亡の時における住所がこの法律の施行地にある場合においては、当該財産を取得した者については、当分の間、同法第27条《相続税の申告書》第1項若しくは第3項又は同法第29条《相続財産法人に係る財産を与えられた者等に係る相続税の申告書》第1項の規定により申告すべき相続税に係る納税地は、同法第62条第1項及び第2項の規定にかかわらず、被相続人の死亡の時における住所地とする旨規定し、そのただし書は、当該納税地の所轄税務署長又は国税局長がした当該相続税に係る処分は、その者の住所地の所轄税務署長又は国税局長がしたものとみなして、当該住所地の所轄税務署長又は国税局長に対し再調査の請求をし、又は訴えを提起することを妨げない旨規定しています。
作成日:令和7年9月24日